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風車の歴史

風車の歴史

次に風車の歴史を振り返ってみよう

古代

人類の自然の動力利用の歴史は、水力と風力がもっとも古くから用いられてきた。
特に風力は、穂による船の動力としての利用されていたようである。
風車がいつ、どこで最初に使用されていたかは不明であるが、紀元前3600年ごろには エジプトにおいて揚水や感慨に風車が使用されていたという記録が残っている。
これらの風車は、軸に取り付けられた帆が水平に回転し、軸の先にポンプが取り付けられていたと想像される。 効率はよくなかったが、風の吹く季節には人手をかけずに水を汲みあげていただろう。


中世

10世紀になると文明の中心である、イスラム圏で開化し、もうこの西遠征と十字軍によってそれぞれ欧州と中国に伝えられた。
中国では、10世紀から13世紀に至る宋の時代に、各地で相当数の風車がたてられた。
欧州では、12世紀から使用されている。これらは、技術的には異なった水平軸型であるため、 イスラムの風車とは独自に発生したと言う見方もある。欧州では18世紀の産業革命までは、 この風車が動力源として重要な位置を占めていた。有名なオランダ型風車は、独自の発達を遂げ、 幌のはり方で回転数、動力を制御していた。


近代

1887年に、イギリスのJ,ブライスが垂直軸風車により出力3kW発電して、 バッテリーに蓄え25年運転したと言う記録がある。
また、1988年にアメリカのオハイオ州クリーブランドでのCFブラッシュが直径17mの 144枚のブレードの風車で12kWの発電をおこなっている。
フランスでも1887年にシャルル・ド・ゴワイヨン公爵により、 風力発電装置の実験をおこなったが失敗に終わっている。
これらの風車は、抗力利用の低性能のものであり、現在の基礎の風車を作ったのは、デンマークであった。

基礎の風車の図

現在の風車の基礎を作ったのは、デンマークのP・ラクールであった。彼は1891年に、 アスコウに最初の風力発電装置を作り、1897年には直径22.8mの大型風力発電装置を設置した。


現代

風力発電装置は、その後次々に建てられて、大型化がすすんだ。   
1931年 ソ連 WIME D−30 出力100kW
1941年 アメリカ スミス・パトナム風車
(1ヶ月でブレード損傷 中止)
出力1250kW
1975年 アメリカ Mod−0 出力100kW
1979年 アメリカ Mod−1 出力2000kW
しかし、これらの大型風車は、必ずとも成功したわけでなく、デンマークなどにおける民間ベースの 中型機から始まった、商業風車が着実に成功を収め、現在の主流風車となっている。


未来

未来の風車はどんな風車だろうか?
それは、これからみんなが考え、作っていくものと考えています。
でもひとつだけわかっていることがあります。
それは
「太陽の恵みの風の力を使って、地球や私たちのために有益な風車である」
ということです。





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