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2017/12/22

電源接続案件募集プロセスの慎重な対応を経済産業省に請願

2017年12月22日(金)13:00に経済産業省資源エネルギー庁にて、風力発電推進市町村全国協議会会長の森利男苫前町長とJWPA高本代表理事が以下の請願書を提出しました。
同日14:00からJWPA大会議室にて本要望書提出に関する記者説明会を行いました。

<<<要望書>>>
http://jwpa.jp/pdf/20171222_JWPA_request.pdf

電源接続案件募集プロセスについて(要望)

謹啓 平素より風力発電の導入拡大に関しましては深いご理解と多大なるご尽力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、現在貴省のご指導の下に、北海道と東北北部における大規模な「電源接続案件募集プロセス」が進められております。風力資源量が豊富で高い導入ポテンシャルが見込まれる両地域において、風力発電の導入拡大にとって最難関の課題である系統制約への緩和・解消に向けた取り組みが進められていることは大変ありがたく存じますが、これら2件の募集プロセスがより良い対応方策となりますよう、取り扱いに関して下記の通り要望させていただきます。
つきましては、ご検討並びにご高配を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

                           記

【要望事項】
 現在実施中の当該2件の募集プロセスについては、全体スケジュールを1年程度延長していただき、募集内容の見直しを実施していただきたく存じます。

【要望の背景及び理由】
1.コネクト&マネージに関する取り組みとの整合性
・貴省により今年5月から5回にわたり開催された「再生可能エネルギーの大量導入時代における政策課題に関する研究会」でも採用の方向性が打ち出された「日本版コネクト&マネージ」への取り組みは、現在電力広域的運営推進機関にて、その実現に向けて活発な議論が進められているところです。
・ここでの議論の要は、系統運営の基本的な考え方(従前の、単純に各電源の最大出力(容量)をベースとして系統増強の必要性を判断する考え方)や系統運用ルールを大きく転換し、いわゆる「B基準」及び「C基準」を採用し、既存系統設備を最大限に活用して系統の増強は真に必要な内容に限定することで、再生可能エネルギーを含む新規電源の系統接続を実現し、併せて国民負担の抑制を両立させることにあると認識しております。
・また、当該2件の募集プロセスは、今後数十年にわたる系統設備と電源構成に対して直接的に影響を及ぼすものと認識しています。したがって、現在取り組みを進められている以下の事項に早急に目途をつけていただいた上で、その結論と整合する形で募集プロセスを着地させるべきと思料する次第です。
①「日本版コネクト&マネージ」の仕組みを具体化(いわゆる「B基準」に加えて「C基準」に踏み込んだ送電線利用ルールの整備・明確化)すること
② 系統増強の必要性の判断の在り方(適切に判断するための基準・手法・プロセス等)を明確化すること
③ 募集プロセス終了後における新規電源の系統接続に関する考え方を明らかにすること
④ 前記①から③を公開し関係者に周知すること

2.一般海域に関する新法との関係
 ・近時洋上風力発電への関心と期待が急速に高まりつつあります。報道されているところによれば(日本経済新聞・電子版 2017年9月24日付)、現在政府におかれましては、洋上風力発電の普及に向け、一般海域における海上の利用ルールを定めた新法の検討が進められているものと認識しております。
 ・一方で、当該2件の募集プロセスはいずれも、早ければ来年2月には入札の実施、9月頃のプロセス完了・結果公表が予定されています。特に東北北部の募集プロセスにおいては、応募案件の合計容量の半分を一般海域への設置を含めた洋上風力発電が占めていることから、結果として、風力発電事業者は新法が定める手続きや内容と募集プロセスとの関係が整理・公開されない状況で、多額の保証金差入れを伴う応札を余儀なくされることになります。換言すれば、募集プロセスと海上の利用ルールの整備との時間的な整合を図ることが、公正で適切な入札の実施には極めて重要と思料するものです。

3.エネルギー基本計画との関係
 ・現在我が国におけるエネルギー政策の根幹をなす「エネルギー基本計画」を検討する審議会が開催されており、来春を目途にとりまとめが行われるものと認識しています。また、この審議会では、低炭素社会の実現に向けて再生可能エネルギーの高コスト構造の解消とインフラ整備のあり方、原子力発電及び火力発電の位置づけなどに関しても議論が行われていると認識しています。
・この審議会の議論は将来の我が国のあるべき社会像や電源構成にも大きな影響を与えるものであり、当該2件の募集プロセスも、この議論の結果を確認し整合した内容で実施するのが妥当であると思料する次第です。

弊協議会及び弊協会の見解は以上の通りです。当該2件の募集プロセスの期間については1年程度延長していただき、現在並行的に進められている各種の取り組み及び議論との整合を取ることが現時点では最も適切であり、将来にわたる風力発電を始めとする再生可能エネルギーの持続的な導入拡大と国民負担の抑制の両立に結実するものと確信しております。

                                           謹白

<<関連報道>>
東北電の送電線増強費「負担延期を」 風力発電協会など、国に要望 12月23日 朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/DA3S13286542.html

(e潮流)送電線は「ガラ空き」か「満杯」か 竹内敬二 12月26日 朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/DA3S13291819.html

参考:経済産業省も対応を図っています。
送電線「空き容量ゼロ」は本当に「ゼロ」なのか?~再エネ大量導入に向けた取り組み 12月26日 資源エネルギー庁発表
http://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/akiyouryou.html